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引きこもり20年以上の当事者が8050問題の原因や支援について物申す!

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 読者の皆様は、『8050問題』という言葉を聞いたことはあるでしょうか。

仕事に行かずに家に引きこもる50代の子供の生活を、80代の親が支えているという状態で、親亡きあと子供は生活がたちいかなくなってしまう。このような状態を問題視し、『8050問題』と呼ばれています。

 

50代でこれといった職歴がなければ、自力で生活資金を稼ぐのは、ほぼ不可能に近いと思います。ゆえに親亡きあとは、当然のことながら生活は困窮します。

 

生活資金がなくなれば、『食べ物が買えない➡電気・ガス・水道が止まる➡栄養失調になり衰弱死する』という、あまりにも悲しい道を辿ることとなってしまいます。

 

それと同時にもし親に介護が必要になった時、長年引きこもりだった人に、親の介護が務まるのかという問題もあると思います。

 

引きこもりの家庭は地域や社会から孤立していることが多いため、介護サービスを受けるにはどうしたらいいのか、誰に相談したらいいのかなどの情報を、入手することが困難になると思うのです。

 

その結果、介護ネグレクト状態になってしまい、親は亡くなってしまう。亡くなったあとにもどう対応すればいいのかわからず、放置してしまう。そして年金不正受給と言われて、罪になってしまう。(実際に年金の不正受給が目的の人もいるとは思います)

 

内閣府が発表した資料によると、40~64歳までの引きこもりは、約61万人いると推定されています。ただしこの調査は自己申告であるため、引きこもり状態にあっても「自分は引きこもりなんかじゃない!」と、引きこもりであることを認めていない、引きこもりの人がいることも想定されます。

 

そういった引きこもりであることを認められない引きこもりの存在を加味すると、実際には約100万人の引きこもりが存在するのではないかと推測されています。

 

今回はこの『8050問題』について、私という当事者目線から感じることなどを、心のままに語っていきたいと思います。

 

 

私が引きこもりになった原因

私が引きこもりになった根本的な原因としては、小学校から高校まですっとイジメにあっていたことです。イジメられた経験により人が怖くなり、信用できなくなりました。

 

きっとみんな私のことをキモイとか思っているんだろうなと感じて、人と接することに恐怖や不安を覚えるようになったのです。

 

そしてクラスの中で底辺の私は、都合の良い時だけいいように利用されました。

利用されているだけだとわかっていても、それでも声をかけてもらえることにありがたみを感じていました。利用されて嫌な事を押し付けられているだけな事に気づいていながらも、それでも無理に作り笑いをして、1人ぼっちにならないよう必死でした。

 

1人ぼっちになってしまったら、ますますイジメのターゲットになってしまうので。

 

私がイジメにあっていた1番の原因は、私の見た目によるところが大きいと思います。

私は胴長短足で薄毛で永久歯が半分しか生えないという欠陥だらけの人間なので、小学校の時に「胴長短足」とからかわれ始めたのを皮切りに、イジメにあうようになりました。

 

その事に関しての詳細はこちらに書きましたので、もし興味があればご覧ください。

□併せて読みたい

 

人が怖かったり信用できなかったりと精神状態が未熟なまま、専門学校を中退後、社会へでることとなりました。

 

社会に出てからも、胴長短足の私の体系を見て、物珍し気にジロジロ見てきたり、陰口を言われることもありました。なので相変わらず人と接することは好きじゃなくて、仕事へ行くことは苦痛でした。

 

そういった精神的な苦痛に加えて、『てんかん』『睡眠障害』という持病もあったため、体がついていかない時もあり、仕事が長続きしませんでした。

 

私のような欠陥だらけの人間は、ただでさえ自分に合う仕事を見つけるのが大変なのに、20代半ばくらいの時に親の都合でド田舎へと引っ越し、それによってますます仕事を見つけることが困難となりました。

 

ド田舎にはこれといった会社がないため、普通の人でも仕事を見つけるのはなかなか大変なのに、私みたいな者は、なおさら仕事を見つけることが困難でした。

 

こうして私は、引きこもり生活の泥沼から抜け出せなくなっていくのです。

 

 

中高年の引きこもりは見て見ぬふりされる

 30半ばを過ぎたあたりから、自分にまともな職歴がないことに、引け目や恥ずかしさを感じる気持ちが、どんどん膨れ上がっていきました。

 

・履歴書の空白期間の言い訳はなんと言おう・・・。

・今までの仕事を辞めた理由をなんと言おう・・・。

・「こんなに仕事が続かないなんて忍耐力がなさすぎなのでは?!」などと非難の言葉を浴びせられるかもしれない、怖い。

 

 

 このような気持ちが大きくなりすぎて、たまに通えそうな場所での求人を見つけても、応募する勇気が持てません。「どうせ私なんて落とされるだろうな」と、はなから諦めの気持ちもありました。

 

なのではっきり言ってもう、自力で勤め先を見つけることは不可能だと、半ば諦めモードになってしまっています。

 

若い人の引きこもりに対してはサポートしてくれる団体がいろいろとありますが、中高年の引きこもりに対しては、世間は冷たいです。私の母親が意を決して役所へ相談に行った時にも、まともに相談にのってくれる感じではなく、適当にあしらわれて帰ってきました。

 

その事を物語るかのように、最近ツイッター上でこのような呟きを見つけました。

 

 

 

これらの呟きは的を得ているだけに、私の心に深く突き刺さりました。

 

サポートする側としても、やはりコスパは考えているのですよね。

中高年の引きこもりを支援するよりも、若者の引きこもりを支援したほうが、社会への還元率が高いですから。要は税金を納めてくれる人材が必要なわけなので、中高年を支援しても働ける年数が短いから放置で、若者の支援にばかり力を注ぐのだと思います。

 

それに加えて、長年引きこもった人を社会復帰させるのって、かなりハードルが高いですよね。ハードルが高いくせにクリア後に働ける年数は短いから、あまり税金を納めてもらえない。

 

だったらまだ引きこもり歴が浅い若者をサポートしたほうが結果が出やすいし、働ける年数が長いから、たくさん税金を納めてもらえる。それプラス、結婚して子供をもうけて、少子高齢化に貢献もしてくれる。

 

これらの理由から中高年の引きこもりは、見て見ぬふりをされる傾向にあるのではないでしょうか。

 

 

障害者手帳があれば・・・

それでもまだ障害者手帳を取得していれば、役所やハローワークで今よりは相談に乗ってくれたり支援してくれたりするのかなと、思ったりもしています。

 

 

 こういった支援団体のサポートを受けるにも、『障害者手帳を取得していること』が条件となります。

 

私は現在うつ病睡眠障害で精神科に通っていますが、実は発達障害の疑いもあり、1度は検査を受けることになりました。

 

けれど検査に対して拒絶反応が出てしまい、検査を最後まで終えることができませんでした。

 

医師には「今は検査を受ける時間がないので・・・」と言っておきましたが、それはウソです。本当は、発達障害だとはっきり診断が出てしまうことが怖かったのです。

 

精神科に通い始めてかれこれ3年半経つし、未だに困った病状に悩まされているので、手帳を取得したいと申し出れば、取得できるかもしれません。

 

そしてそれを利用して、障害者雇用の枠で仕事を探すことを考えないわけではないです。ただそれをしてしまったら、私はこの先ずっと障害者として生きていくのかな・・・と、複雑な気持ちになってしまうのです。

 

もし病状が治ってしまったら障害者枠で働けなくなるから、この先ずっと病気のふりをして生きていく事になるのかなと、そんなことまで考えてしまい、どうにも行動にうつすことができません。発達障害だと認定されてしまうのも、はっきり言って辛いです。

 

健常者としてやっていくことができなくせに、障害者だと認定されることにも抵抗を感じてしまうなんて、私ってやつはどうしようもないなと、ポンコツな自分が本当に嫌になります。

 

 

8050問題どうしたら解決するのだろう・・・

8050問題関連の事件はどれも見ても心が痛むのですが、特に心が痛かったのは、この事件です。

 

北海道札幌市のアパートの一室で、82歳の母親と52歳の娘の親子が、飢えと寒さによって死亡した。
北海道新聞の記事によると、親子の遺体が見つかったのは今年1月始めのことで、娘は長年引きこもり状態だった。

死因は2人とも低栄養状態による低体温症で、1月6日に検針に来たガズ業者が異変に気付き、アパートの住人が室内に入ったという。それぞれ飢えと寒さでの衰弱により、年末までに亡くなったと見られている。
 

この先進国日本で、飢えと寒さによって亡くなる命があるなんて、あまりにも悲しすぎませんか。亡くなるまでの数日間、どんなに寒かっただろう、どんなにお腹がすいていただろうと考えると、涙が止めどなく溢れてきます。

 

引きこもりの子供を抱えると、その事を知られたくなくて、引きこもり当事者だけでなく、その親も人付き合いをしなくなる傾向があるのではないでしょうか。

その結果孤立してしまい、追い詰められてもSOSを発する場所がわからずに、なすすべなく、命が消えていくことになるのです。

 

ちなみに私の母親は、私がこのような状態になってから、ほとんど人付き合いをしなくなりました。元々は明るくて人付き合いの良い人だったのですが、私が引きこもりになったことで子供の話が出ると気まずいため、 あまり人付き合いをしなくなったのだと思います。

 

最近では引きこもりの人の居場所作りが活発に行われているようなので、そういった所へ出向き、人との繋がりを持つことは大切な事なのかもしれません。

そうやって人と繋がることで、ためになる情報を得ることができるかもしれないし、いざという時には協力し合えるかもしれない。

 

とは言え、居場所を作るだけでは、本当の意味での解決にはならないと思うのです。

生活していくためにはお金が必要なので、仕事を見つけてお金を稼ぐことをしなければ、生きてはいけません。

 

けれど中高年の引きこもりは、もう自力で就職することは、ほぼほぼ不可能なのではないでしょうか。普通に働いてきた人でさえ年齢が上がると就職は厳しいのに、長年引きこもっていた中高年を雇うまともな会社は、無いと言っても過言ではないでしょう。

 

引きこもっていた自分が悪いんだ!!

自己責任だろ!!

支援を受けようだなんて甘ったれるな!!

 

というご意見をお持ちの方もおられるだろうとは思います。

 

でもこれだけはわかってほしいです。

同じ人間でも、能力や体力にはかなり差があるということを。

ただただ怠けたくて働くのが嫌で、こうなったわけではないということを。

 

チワワがシベリアンハスキーと同じ寒さには耐えられないように、トイプードルがシェパードと同じ速さでは走れないように、人間にも個体差があって、能力や精神力にはそれぞれに差があるのです。

 

障害者にはそれなりの支援がありますが、健常者と障害者のはざ間にいるグレーゾーンの私達には、何の支援もありません。

 

推定60万人以上はいるとされている、中高年の引きこもり。

8050問題の当事者たちには、もうあまり時間が残されていません。

80代の親たちが子供を支えていられるのは、もうあとわずかです。

 

札幌市の親子のような最後を遂げる人が増えないよう、若者だけでなく中高年の引きこもりへの支援も、少しずつでもいいので形にしていってほしいです。

 

障害者雇用の枠があるように、引きこもり雇用の枠を作るとかして、長年引きこもっていた者にも、なんとかして働く機会を与えてほしいです。

 

あんな悲しい事件が、どうかこれ以上おきませんように!!

 

それでは今日はこのへんで。コノハでした。

 

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