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【母を連れて脳外科へ】親の老いと向き合い受け入れる時がやって来た

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突如として倒れ、私の言う事が認識できず、ろれつが回らないため上手く喋ることもできない。字が書けなくなり会話すらおぼつかず、記憶がすっぽりと抜け落ちてしまった母。

 

□併せて読みたい

 

 原因不明の非常事態に不安でいっぱいになりながらも、先日なんとか母を病院へと連れて行きました。

 

今回は病院へ行った時の詳細や、母の病気に対する私の心情についてなどを、書いていこうと思います。

 

 

「何で救急車呼ばなかったの?」と睨まれる

ネットで予約しておいた脳外科へ到着すると、問診票を書いて順番を待ちました。

駐車場の空きが2台分しかないほどの混雑ぶりでしたが、予約しておいたおかげでそれほど待つことなく、診察の順番が回ってきました。

 

名前を呼ばれて診察室へ入ると、看護師さんらしき女性がいて、その女性に母が倒れた時の様子を話しました。

 

倒れてはいたけど目は開いたいたこと。痛がる様子はなかったこと。質問に対しての応答がないこと。住所や電話番号が言えなかったこと。字が上手く書けなかったこと。立ち上がろうとしてもなかなか立てなかったこと。記憶の一部がすっぽり抜け落ちていたこと。

 

私が話すこれらの話を聞きながら、話の過程で時おり質問をはさみつつ、看護師さんらしき女性は、私の言葉をパソコンに打ち込んでいました。

 

一通り状況を話し終わった頃、医師がやってきて、パソコンの画面をしげしげと眺めます。そして開口一番「何で救急車呼ばなかったの?」と、私を睨みながらキツイ口調で言ってきたのです。

 

しょっぱなから先制パンチをくらいちょっひるんだものの、母に痛がる様子がなかったことや、自分で立とうとしていた様子から、この状態で救急車を呼んでもいいものかどうか迷ってしまい、呼べなかったことを伝えました。

 

すると「一刻を争うこともあるから呼ばなきゃダメだよ!」と、なんとなく怒られた感を漂わせつつ、診察が始まりました。

 

 

診察内容はこんな感じでした

救急車を呼ばなかったことを私にダメ出ししたあと、母への診察が始まりました。

 

①先生が人差し指を左右に動かし、それを顔を動かさずに目だけで追う

②指が動くか1本ずつ折り曲げたりのばしたりする

③親指・中指・薬指を折り曲げて『きつねさん』の形を作る

④『きつねさん』の形にしたまま左右の小指と人差し指を重なり合わせる

⑤歩いてみてと言われて、診察室の中を歩く

⑥片足で立てるかどうか、片方ずつ足を上げて左右それぞれの足で立つ

⑦首のエコー検査

 

 ①~⑥までの内容は、危なげなところもありつつ、なんとかクリアできているように、私の目からは見えました。

 

しかし首のエコー検査をしている時、「血流が悪いな~」と、医師から残念な言葉が発せられてしまいました。

 

 

検査内容はこんな感じでした

首のエコー検査が終わると、次はその他の検査をするため、いったん診察室から出ます。

 

母はベッドに寝かされ、その横で私はMRIを受けるにあたっての質問事項に記入をしました。記入し終わると看護師さんから待合室で待っているように言われたため、母を残して私はその場を離れます。

 

それから時間は流れ、1時間半ほど経った頃でしたでしょうか。

「終わったよ~」と少しホっとした様子で母が戻ってきたので、どんな検査をしたのか聞いてみました。

 

母が行った検査の内容

◎血液検査
◎心電図検査
◎欠陥伸展性検査(動脈の硬さと詰まり具合を調べる検査のこと)
MRI
◎レントゲン
◎認知機能検査と心理検査
 
認知機能の検査が少し難しかったようで、その検査内容を話しながら、「簡単なようで難しかった」と、母は苦笑いしながら話していました。
 
それからしばしの間、「MRI初めてやったけど変な音がするんだね~」などと雑談をしていると、看護師さんから診察室前の中待合室の方へと呼ばれました。
 
いよいよ検査結果が出るのだと思うと、結果を聞くのが怖い気持ちと、早く知りたい気持ちとが入り混ざった複雑な気持ちで、私達2人はドキドキしながらその時を待ちます。
 
 

認知症検査で異常アリ

名前を呼ばれて診察室に入ると、医師から検査結果の報告を受けました。

検査結果をざっくり言うと、こんな感じでした。

◎血管の詰まりはない
◎首の血流が悪く脳に血液が通い辛くなっている
◎脳が委縮して隙間が多くなっている
◎認知機能が衰えている

 

 「血管の詰まりはない」という言葉にひとまず安堵したものの、医師から「脳が萎縮しているため隙間が多いですね」と言われてしまいました。

 

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これはMRIの画像の一部でして、ところどころ黒く影になっている部分があるのが、お分かりになるでしょうか。この黒く影になっている部分はいわゆる『脳の隙間』というやつでして、この隙間が多いのは、よくない状態なのだそうです。

 

今回おこなった認知症検査において、母は『異常アリ』との判断が出てしまい、脳に隙間が多いことが、認知機能の衰えに影響を与えているとのことでした。

 

「認知機能が明らかに衰えてますね」との医師の言葉を聞いた時、なかなか辛いものがありましたね。認知症になってしまうと、生活のあらゆるところに支障が出てしまいますから。

 

そして先日母の身にふりかかった幾つもの奇妙な症状については、3つの原因が考えられると言われました。

 

原因その1. てんかん発作

専門的な検査をしてみないとてんかん発作かどうかを断定することはできないが、てんかんの可能性はあるとのこと。以前の記事に書いたように、私は何度かてんかん発作を起こしたことがあり、約20年間病院へ通い続けた経験があります。てんかん発作には私のように完全に意識を失うタイプのものばかりではないため、母の事例もてんかんの可能性はあるのだそうです。

 

原因その2. 不整脈

脈が極端に遅くなり数秒以上途切れるようになると、意識が遠のいたりめまいがしたり、ひどい場合には意識がなくなって倒れたりするそうです。

 

原因その3. 脳へ血が通い辛くなっている

首の血流が悪いため、脳へ血が通い辛くなっている状態だと言われました。脳へ上手く血液が通わないと、意識を失って倒れることがあるのだそうです。

 

 

医師からの指導

今回は血管が切れたり詰まったりしたことが原因ではなく、その点は不幸中の幸いでしたが、一刻を争う場合もあるため、今回のような事があった場合、今後はすぐに救急車を呼ぶようにと言われました。

 

そして首の血流の悪さを改善するために、しっかり歩くようにとも言われました。のんびりお散歩モードで歩くのではなく、息切れするくらいせかせかと歩くことで血流がよくなり、首の血流の悪さの改善にも繋がるそうです。歩く時間としては、30分ほどでよいそうです。ダラダラと1時間歩くよりも、30分でいいので競歩のようにせかせかと歩くことが、重要とのことでした。

 

首の血流がよくなり脳へしっかり血が通うようになると、脳の萎縮の改善にも効果があるとのことで、「とにかくせっせと歩いてください!」と、医師は繰り返し言っていました。

 

あとは血圧を計って記録しておいたほうが良いとも言われ、計るタイミングとしては、起床してすぐに計るのが良いとのことです。

 

今回の診察では、まずは1ヵ月間せっせと歩いて血流の改善を計り、様子を見ることになりました。母が倒れたことで私なりにネットでいろいろと調べてみた際、血流を良くする薬をすぐに出すのは得策ではないと書かれていたため、すぐに薬を出すのではなく、このように生活指導をしてくれる先生でよかったです。

 

ちなみにこの日かかった病院代は、10480円です。病院の帰りに血圧計も買って帰ったため、この日は2万円近い出費となってしまいました。

 

 

親はいずれ先に逝く

親が高齢であることはわかっているつもりでしたが、こうして実際に母が倒れたり認知機能が衰えていると言われると、改めて親の老いというものを実感しますね。

 

『親の老い➡介護➡死』これらの辛い現実が目の前に迫っているようで、恐怖と不安で体が震えます。私のように未熟な人間は、親の老いと向き合うことが、怖くて仕方がないのです。

 

母も定年退職をしてから数年が経ち、老いが来ていることは十分わかっているつもりでしたが、つもりになっていただけで、実際にはきちんと向き合えていません。

 

向き合えていないというか、『向き合いたくなかった』という表現が、正しいかもしれませんね。いつまでも元気でいてほしい! いなくなってほしくない! という自分の願望を消したくなくて、母の老いを見て見ぬふりして逃げていたんですよね。

 

みんながみんなそうとは言いませんが、子供のいない人は精神的な強さという意味では、子供のいる人には敵わない気がします。子供ができると「この子は命に代えてでも守る!!」みたいな強さが生まれるじゃないですか。そういった強さがないゆえに、子供のいない人は親が亡くなった時のショックが、より一層身に沁みると思うのです。

 

 

仕事に行きつつ介護もしてと気丈に振る舞うことができる人がいる一方で、介護に疲れての自殺や相手を手にかけてしまうような、悲しい結末を迎えてしまう人もいます。

両者の違いはどこにあるのだろうか?? と考えた時に、単に『精神力の差』だけではないような気がしています。

 

『気力で乗り切る』とかの精神論だけじゃなくて、介護制度を上手く利用したり、効率よく家事や介護をこなしていく知恵とか知識があるかないかの違いは、すごく大きいと思います。

 

情報弱者』なんて言葉がありますが、知らないと損することって、世の中にはたくさんありますよね。

 

私はポンコツなので人並に生きることができず引きこもりになってしまったけど、情報収集はたぶん得意(というか単に好きなだけかもw)なので、もしもの時に備えて、今から介護関係のサイトやブログはチェックしておきます。

 

それに加えて私自身が倒れてしまわないように、体を丈夫にするためもう少し運動をしようと思います。親のお世話にしても自分の人生を生きるにしても、とかく体力は必要ですからね。

 

なんかちょっとエエカッコしたこと書いちゃいましたが、宣言するとそれを実行するように動くメカニズムが脳にはあると聞いたことがあるので、私にしては強気な発言をしてみましたw

 

これからもいっぱい泣くし弱音も吐くけど、逃げずにちゃんと向き合う!!

そうすることが私のために懸命に働き続けてくれた母へ、ポンコツ娘ができるせめてもの親孝行だから。

 

それでは今日はこのへんで。コノハでした。

 

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