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【独身・子なしの叔父が癌になった】妹である母の苦悩を綴ります

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今年の春、母方の叔父が癌になりました。

叔父は若い頃に1度結婚しましたが、すぐに離婚したため子供はいません。

 

その後は再婚することなく、ずっと独り身で過ごしてきました。

健康であれば独り身でも問題はないのですが、独り身で困ることといえば、やはり病気をしたときですよね。風邪などのちょっとした病気なら1人でもなんとかなりますが、入院や手術を伴うような怪我や病気をすると、1人で対応するのは困難です。

 

そして老いが進んだその先には、子供がいないため、亡くなったあとに発生するであろうさまざまな問題を、誰がどうしていくかという課題もあります。

 

70歳過ぎという年齢で癌を発症したにも関わらず、相変わらず何も終活をしようとしない叔父に対して、母は日々不安を募らせていました。

 

今回はそんな叔父の現状や母の悩みついて書いてみたいと思います。

 

 

独身で子供なし・叔父はこんな人

おじの人柄をざっくりまとめるとこのような感じです。

・そこそこ大手の会社に勤めていたのでお給料は悪くなかったが、金遣いが荒いので貰っていた給料のわりには貯金は少なそう

・退職金でありえない高額な買い物をした

・自分勝手で他人の意見を聞き入れない性格だったが、母親が亡くなり完全に1人になってからは少し丸くなった

・弟夫婦も近所に住んでいるのに、事あるごとに母にばかり頼ってくる

 

今回の癌の件だけでなく、叔父は何かというと母にばかり頼ってきます。

電話をかけてきては、「〇〇行くから車出してほしい」や「買い物ついでに〇〇買ってきて」など、 このようなことは日常茶飯事です。

 

数年前に骨折したときは、入院・手術の際の付き添いや入院中の世話なども、母が頼まれました。近くに弟も住んでいるというのに、頼まれるのはいつも母です。

 

「兄弟だから助け合わなきゃいけない」との気持ちはありつつも、いつも自分ばかりが頼まれることに、母は疲れや不満を感じるようになっていました。

 

 

癌になりますます母に依存

そして今年の春に癌になったことで、叔父の母への依存はますます強くなります。

入院・手術のときの付き添いはもちろんのこと、退院してからもちょくちょく病院へ行くので、そのときに送っていくのもいつも母の役目です。

 

今年の春といえばコロナ渦真っ只中の時期でしたし、現在もまだコロナ終息には至っていません。院内感染が発生したというニュースを目にすることもあり、できれば病院へは行きたくないと感じる人も多いことでしょう。

 

そのような時期にたびたび病院を訪れなければならない状況は、気管支の病気を患っている母を、余計に辛くさせたのだと思います。

 

退院後には、「〇〇買ってきて」と買い物を頼まれることも、今まで以上に増えました。

 

これまで自分によくしてくれていた兄であれば、母もあまり気を悪くすることなく動けたと思います。ですが叔父は頼むだけ頼んでお礼はしない性格なので、そういった叔父の性格により、母は余計に叔父の頼みを負担に感じているようです。

 

叔父は有名な会社に勤めていたので、お給料が平均的なサラリーマンよりはよかったそうです。いい車に乗っていましたし、旅行にもよく出かけていました。行きつけのスナックがあり、そこでもだいぶお金を使っていたようです。

 

にも関わらず、頼むだけ頼んで母にはお礼らしきものを何もしない状況が長年も続いていたため、母は余計に叔父に対して不満の気持ちが募っていました。

 

 

終活を全くしない叔父に苦悩する母

70歳過ぎという年齢、そして癌という重い病気になったこと。

このような状況にも関わらず、叔父は全くといっていいほど終活をしようとしません。

 

叔父の家は敷地が広く、敷地内には2階建ての家が2軒たっています。また自分が住む場所とは別の所に、数カ所土地を所有しています。田舎なので街中に比べたら安い金額ではありますが、それでも年間10万円以上の固定資産税が発生しています。

 

売れる見込みがある土地であれば相続破棄をする必要はありませんが、売れない土地を相続したところで固定資産税が負担になるだけなので、相続放棄をしなければなりません。

 

叔父が所有している土地は売れる見込みが全くないため、相続放棄をすることになります。そのへんのことについても母は以前から気にしていましたので、母と私と弟の3人で、司法書士事務所へ相談に行ったことがあります。

 

その時司法書士さんから説明された話によると、叔父や母たち兄弟の中で最後に叔父が残った場合には、叔父の所有する家や土地の相続義務が、私たちにまで及ぶことがわかりました。

 

そして司法書士さんの説明により、相続放棄の手続きだけでは不十分だということもわかったのです。相続を放棄しても、『遺産の管理』は継続しなければならないのだとか。

 

叔父は敷地内に2軒の家を所有していますので、その家が老朽化し倒壊して、もし隣近所に迷惑をかけてしまったら、損害賠償請求をされる可能性があるとのこと。それ以外にも所有している土地の草刈りなどを怠って、近所の人からクレームがくる可能性もあるそうです。

 

こういった遺産の管理を逃れるためには、相続放棄プラス『相続財産管理人』を選定する必要があるのです。そしてこの『相続財産管理人』を探して引き受けてもらうのにあたり、多額のお金がかかります。

 

ケースバイケースで金額に差はありますが、一般的な相場として70万円くらいはかかると、その時の説明では言われました。

 

多数の土地を持ち敷地内に家を2軒所持しているにも関わらず、自分が亡きあとそれらの処分や管理についての心配を、叔父は全くしようとしません。

 

お墓・お葬式・遺品整理などに加えて、亡くなったあとの銀行口座や医療保険や生命保険などの手続き、スマホや電気・ガス・水道などの解約などなど、やらなければならないことはたくさんあります。

 

本来ならば子供がそういったことに対応するわけですが、叔父の場合は子供がいないので、事前に兄弟たちと相談して、いろいろと決めておく必要があるはずです。

 

なのにそういった終活らしき行動を、叔父は何もしようとはしません。

病院の付き添いや買い物など頼むだけ頼んで、あとのことは『死に逃げ』すればいいと思っているようです。

 

 

終活をしない叔父へ不安な気持ちを伝える

叔父にまつわる面倒事を私たちの代に持ち越すことがないよう、母は自分たち兄弟で話合い、なんとかしたいと考えています。

 

以前から叔父に何かあったときのことを気にはしていたものの、お金や死などのデリケートな内容になるため、こういった話をどう切り出していいのか悩み、なかなか言い出せずにいたようです。

 

ですが叔父が癌になったことでこれ以上は先延ばしにはできないと、母は意を決して、亡くなったあとのことをどう考えているのかと、叔父に尋ねてみたそうです。

 

それに対して叔父の最初の反応は「俺がさっさと死ねばいいと思っているのか」だったそうです。まだ生きているのに亡くなったあとのことをあれこれ相談しようとしたことに、気を悪くしているようでした。

 

感情的になる叔父をなんとかなだめて、不安に思っていることや残された人がいかに大変になるかということを、母は叔父に説明しました。

 

 叔父はなんやかんやと言い訳や言い逃れをしていたそうですが、それでも母の言い分にある程度は納得し、兄弟で集まって話し合いをすることに承諾したそうです。

 

叔父の承諾を得たあとその足で母は叔母の家へ行き、今まで不安に思っていたことを叔父に伝えたと、報告しました。

 

その報告を受けた叔母は「いろいろ気をまわしてもらって悪かったね。あんたが1人で抱え込むことじゃないから兄弟で集まってちゃんと相談しようね」と言ってくれたそうです。

 

叔母の旦那さんも「もうみんな高齢だからそういった話もしとかにゃいかんよね。みんなが元気なうちじゃないと相談や手続き行ったりするのもできなくなるからね」と言ってくれたとのこと。

 

家に戻ってきた母は、叔母夫婦のその言葉を聞いて、気持ちが少し楽になったと言っていました。

 

今度のお正月に兄弟全員で集まって、今後の話し合いをすることになったようです。

 

 

どうなる独身の末路?!

終活って子供のいない人ほどやっておくべきだと、叔父のケースを見ていて私は感じました。

亡くなれば遺体を引き取ってお葬式を出したりお墓に埋葬したり、公共料金や各種サービスの解約手続きをしたり、住んでいた家の後始末をしたりなど、さまざまな事後処理をせねばなりません。

それらの事後処理には当然、手間とお金がかかります。相続放棄となれば亡くなった人の貯金には一切手をつけられませんから、病院代やお葬式代やお墓の費用など、残された人の負担となります。

各種サービスの解約手続きなどにしても、それらに対応している時間は自分の仕事ができないので、そのぶん収入が減ります。正社員なら有休がありますが、働く人皆に、有休があるわけではありません。

叔父の件で司法書士事務所へ相談に行った際に、司法書士さんから言われました。本来ならば叔父のようなケースは、動けなくなったときや亡くなったときに周りに迷惑をかけないよう、手続きや家の後始末などを誰に頼むのかを事前に話し合い、代表者にお金を渡しておくのが筋とのことでした。

叔父にはそういた配慮が足りなさすぎます。兄弟だからって無条件に面倒をみてもらえると思っている叔父は、子供のころの感覚のまま、思考が停止しているのでしょうか。

しかも兄弟の中で叔父が1番長生きした場合、相続義務は私たち姪や甥にまでおよぶので、兄弟の子供たちをも巻き込む可能性があるのです。そのことは伝えてあるのに、それにも関わらず終活を全くしようとしない叔父は、あまりにも無責任です。



男性の生涯未婚率が23.4%・女性が14.1%と言われている今の時代、どうやって一人で最後を迎えるかという問題に、ぶち当たる人は増えていくことでしょう。

私も独身・子なしの当事者として、今回の叔父の件は決して他人事ではありません。


母たち兄弟の相談の結果がどうなるのか、そして叔父の行く末がどうなるのかを、固唾をのんで見守っていきたいと思います。

 

またこの件に関して状況に変化があれば、今後もブログにて報告していきます。

 

それでは今日はこのへんで。コノハでした。

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